着物には洋装にない美点があります。着物には最初から体型を補正しつつ着る、という考え方があるのです。
なので、きものは、着る人がやせていても、太っていても、体型や全体的な印象をアジャストできるよう、合理的な一面を持っています。きもの選びや着付けにおいても、体型補正を適正に行うことで、着こなしの美しさが引き立ちます。
人の体型は千差万別ですが、大ざぱに、太っていらっしゃる方とやせ気味の方に二分することができます。ふくよかな方、スレンダーな方は、それぞれ身長高低で二分することができ、都合4つの体型パターンに合わせて装いをします。
太りぎみで、身長が高い方は、存在感があることから派手な印象を与えがちです。なので、意外に着こなしの難しい、大柄のきものも上手に着こなすことができるという特長があります。このような体型の場合、必要以上に締め付けて着付けたくなるものですが、すると、がっちりとした身体の線がさらに強調されてしまうことも。
そこで、着付けには余裕を持たせるようにします。といってもゆるくということではありません。あくまでもぴったりと着付け、適度な余裕を持たせることで、すそすぼまりのフォルムに仕上げ、女らしくも引き締まった美しいシルエットを心がけます。
着物地には、ちりめん、綸子、緞子ちりめんなどが適しています。記事の色目は濃い目を選ぶことで、大柄で曲線的な柄が引き立ちます。
- えり、衣紋
広えり仕立てにし、えり幅は広めに。えもんは10センチほど抜き、首ぐりは離し気味に。横線の強調で背の高さとバランス。衿合わせは、前くぼみから見て、2センチから3センチ下に。 - おはしょり
左8センチ、右6センチの舟底型の斜線に。 - 帯幅
身長が高めの場合、全体のバランスから帯幅はやや広めのものが無難。低い位置に締めることでさらにバランスが良好にも。袋帯や袋名古屋帯の場合は、18センチから20センチに広げる。 - すそ
上前つま先はあげ気味に着付ける。すそたけは長め。かかとが隠れるくらいがベター。