着物におけるTPOは実際に調べてみるとかなり細かいものであることが判ります。どこの国の装いでも、決まり事はあるものですが、着物の場合、普段着や浴衣にも細々とした決まり事があり、自由なファッションが当たり前の若い人には、少々煩わしいかも知れません。
着物のTPOをよく見ると、目的にかなった装いのための決まりごとであることが判ります。もちろん洋服であってもそのような決まり事はありますが、きものそのものの材質や柄ゆきだけなく、帯合わせ、帯締め、帯揚げ、さらにバックやぞうり、コート・羽織、髪飾りなどに至るまで、事細かな作法があるのは、有る意味驚異的とも言えそうです。
とはいえ、着物の作法は長い年月の間に培われてきたものですから、その洗練度も相当なものです。作法を外さないように装うことで、最適に美しく装うことができるものです。
ここでは女性の礼装を眺めてみることにしましょう。礼装と言えば、結婚式・披露宴を真っ先に思い出されます。着物の美しさがもっとも引き立つのは、やはり、結婚式や結婚披露宴の席での装いでしょう。
おめでたい席にふさわしく、格調高く装った女性が集う宴席は壮観ですらあります。
いたいものです。基本となる「きもの」と「帯」を中心に、親族側とご招待を受ける側のミセスそれぞれ、およびミスのコーディネートを考えてみたいと思います。
●親族のミセスの装い
- ミセスの第一礼装である、黒留め袖がベスト。手持ちがなければレンタルが便利です。
- 丸帯か袋帯を二重太鼓に締めます。柄ゆきは格調の高い、唐織りや、つづれ錦、金襴、銀欄の吉祥文様などが無難です。
●招待を受けるミセスの装い
- 色留め袖か、訪問着が好適ですが、もちろん黒留め袖でも結構です。
- 親族ミセスと同じく、丸帯か袋帯を二重太鼓に締めます。着付けるきものの格式に合わせて選びます。
●ミス(全般)の装い
- 大振袖・中振袖・訪問着のいずれか。
- 帯は、丸帯か袋帯を、ふくら雀、立て矢、文庫、蝶結びなど娘さんにふさわしい華やかな結び方にします。柄は、佐賀錦や金襴、銀欄など、格の高い柄を選ぶように、色調も場に合わせた華やかなものが似合います。